子どもも大人も大好きなケーキ。そのケーキにアニメのキャラクターなど人気キャラクターを描いてくれるサービスがありますよね。
今では手描きだけでなく、プリントサービスまでさまざまなサービスがあります。一般的だと思っていたケーキ屋さんのキャラクターケーキ。それが近年、著作権侵害ではないか、と摘発されるニュースがありました。
ケーキ・著作権違反のニュース
鬼滅の刃のキャラクターが描かれたケーキを販売したとしてパティシエが摘発されました。摘発の理由はもちろん「著作権侵害」です。
発表によると、女は昨年12月~今年3月、鬼滅の刃の主人公らをチョコレートで描いたホールケーキ4個を作り、都内の30歳代の会社員ら女性4人に各1万2960~1万5000円で販売し、アニメ制作会社などが持つ著作権を侵害した疑い。
読売新聞より引用
被害届の理由
著作権に関しては、親告罪なので被害届が出ないと起訴できません。今回、鬼滅の刃の著作権を持つアニメ制作会社「アニプレックス」などが被害届を出しました。アニプレックスは被害届を出した理由を次のように公表しています。
- 客とのやり取りを他者が確認できない「ダイレクトメール」で注文を受け、営業拠点を明かさない
- 画像を多数投稿する
どんなケーキか?
摘発されたケーキはどんなケーキだったのでしょうか。公開されている画像がありますので、引用させていただきます。
これです。じゃん。


摘発された理由は?
ケーキ1個15000円
摘発された理由を考えてみました。摘発されたパティシエは、鬼滅の刃を使ってお金儲けのことしか考えていません。ケーキにつけられた値段を見ても明らかです。
鬼滅の刃をあしらったケーキは、ひとつ12960円〜15000円で販売されていました。いや、もうめっちゃ高い!ケーキの平均的な価格を大幅に超えています。鬼滅の刃を使ってお金儲けしようとした悪質さがよく表れています。

公式は5000円弱
著作権を侵害しているケーキが1万以上するのに、ローソンで販売される鬼滅の刃公式クリスマスケーキは2枚のお皿がついて4800円です。

プリロールの公式キャラクターケーキ4860円です。

鬼滅の刃公式キャラクターケーキの価格と比べてみても、摘発された著作権侵害ケーキは倍以上の価格です。この点から見ても、摘発されるに相応しいと言えます。
悪質な販売方法
続いて摘発された理由として考えられるのが、販売方法です。摘発されたパティシエは、実店舗が不明で、営業拠点がありませんでした。注文方法もインスタグラムのダイレクトメールで受付けつけていました。
怪しい・・・。インスタグラムのDMで注文を受け付けるなんて、超闇な商売と思うのですが・・。こういった陽の目を見せない販売方法や、本当にケーキ屋さんなの?と疑わしい。摘発されるのが当たり前ですね。
キャラクターケーキは著作権侵害か?
厳密には著作権侵害
こういった事実を踏まえ、改めて「キャラクターケーキ」は著作権を侵害しているのか、ということを考えてみました。
町のクリスマスケーキ屋さんでは、子どもの好きなキャラクターを手描きしてくれたり、写真やデータをプリントしてくれるサービスがあります。それらはすべて著作権侵害なのか。
「人の作ったものを描いて利益を得ている」という点においては、著作権侵害していると言えます。著作者が著作権を侵害されている、と町のケーキ屋さんを訴えたら、間違いなく敗訴するでしょう。
しかし実際は訴えられていません。ここには暗黙の了解、わかっているけど被害届は出しませんよ、という世界になっているのではないか。二次創作が暗黙の了解となっているように、町のケーキ屋さんのキャラクターケーキもそうなっていると思います。でも摘発には至らない・・・。それはなぜか・
町のケーキ屋さんが摘発されない理由
今回摘発された「鬼滅の刃」ケーキを作った容疑者と町のケーキ屋さんとの違いは何でしょう。
- あからさまな金儲けに走っていない
- 勝負をしているところがキャラクターではなくあくまでケーキ
- 「鬼滅の刃ケーキあります」といったような販売方法をしない
- 営業拠点が明確で地域社会に根付いている
上記のような点が、今回摘発されたパティシエと、町のケーキ屋さんとの違いではないでしょうか。今後も著作権について気になったことを自分なりに整理していきたいと思います。
